Published On Nov 1, 2020
那珂市の「瓜連・歴史を学ぶ会」(加藤雅美会長)は28日、同市静の静神社で県指定文化財で同神社所有の三十六歌仙絵の閲覧会を開いた。会員約50人が歌仙絵について研究成果を披露したり、約20年ぶりに公開された実物を見たりして理解を深めた。
10人ほどが所属する同会三十六歌仙研究部会の2人が解説をした。三十六歌仙は、平安中期の藤原公任により選ばれた36人の歌人。歌仙絵はその肖像絵と和歌が描かれている。同部会によると、同神社の歌仙絵は杉柾目まさ/め板に金泥を塗り、和歌が彫り混まれているという。徳川光圀の遺志により、徳川綱条が1705年秋に同神社に奉納した。
解説後、会員らで実物を閲覧した。同市平野の主婦(79)は「目の前で見られるとは。貴重なものが身近にあることは素晴らしい」と感激していた。
同部会では今後、同神社の歌仙絵について紹介するDVDや本を作成し、地元の小中学生に理解を広げたい考え。解説した秋本肇さん(69)は「歌仙絵があることを知ってほしい。心が豊かになる助けになるはず」と話した。
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