「最後の日まで笑顔で」一年生はたった一人 先生と過ごした閉校までの一年【福島発】 (23/03/31
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 Published On Mar 31, 2023

福島県・伊達市立石田小学校。2023年3月に少子化に伴う適正な規模の教育環境を整備する目的で149年の歴史に幕を下ろした。最後の一年生はたった一人。先生と二人三脚で過ごした一年。二人だけの教室も最後の時を迎えた。
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<たった一人の一年生>
遠藤栞さんは、2022年4月に最後の入学生としてやってきた。
石田小学校は昭和34年には全校児童が約500人いたが、少子化の影響で在校生は11人。2年生は一人もいない。

ただでさえ慣れるのに時間がかかる学校生活を、たった一人でスタートさせた栞さん。誰よりも近くで支え、一緒に思い出を作ってきたのが担任の武藤尚子先生だった。武藤先生は「担任と児童って関係よりは、ちょっと近い。密接な繋がりで、何でも話してくれるようになった」と栞さんとの関係について話す。

集団での学校生活では経験できない密な時間を、二人三脚で過ごしてきた栞さんと武藤先生。二人が立てた目標は「学校が終わる最後の日まで笑顔で溢れる教室に」

<一年でたくましく成長>
閉校式当日、武藤先生が気にかけていたのは、もちろん栞さんのこと。式の最中、眠そうにする栞さんに声をかけた。

最後の一日も二人は近くに…武藤先生は、この一年で栞さんにたくましさを感じるようになったという。この日のために練習してきた校歌の演奏。上級生10人と一緒に、最後の校歌を響かせた。

武藤先生は「二人でしっかり楽しく勉強して、ドキドキワクワクした一年間だったなって思います。しっかり成長した姿をずっと隣で見れたことが、私にも貴重な一年だったなって思います」と振り返る。

<最後も笑顔でさようなら>
新しい生活の前には必ず訪れる「最後の時間」
4月からは統合先の掛田小学校で、たくさんの友達との時間が待っている栞さん。二人とも「寂しい」という気持ちは口にしなかった。

武藤尚子先生:「二人だけの思い出が、本当にたくさん1年間で作れたので、寂しいというよりは、頑張ってねって気持ちですかね」

遠藤栞さん:「楽しいものが無くなるから、楽しくない。でも、掛田小も楽しいところがいっぱいだから、いつでも楽しくできる」

「笑顔で楽しく」という二人にとっての一番大きな目標を達成して…最後も笑顔で、さようなら。

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