Published On Mar 10, 2024
父を探して江戸から岡山にやってきた母子。だが、母はなかなか父の正体を明かさず、病に伏してしまう。母の体力回復のために医師の勧めもあり、雁の生き肝を手に入れようと弓で狩りをするが、その場所が禁漁区であったために藩主の面前で罰せられることに・・・。
初出:「キング」昭和八年八月号
現在は新潮文庫『ならぬ堪忍』などで読むことが出来ます。
青空文庫未収録。
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◎主な登場人物
平井新三郎(ひらいしんざぶろう)父を探して江戸から岡山に来た浪人
津禰 (つね)新三郎の母で鳥取の郷士、平井定右衛門の娘
永松勘兵衛(ながまつかんべえ)岡山池田藩、五十俵十人扶持で徒士、51歳、早くに妻を失い娘と二人暮らし
貞江 (さだえ)勘兵衛の娘
池田新太郎少将光政(いけだしんたろう しょうしょう みつまさ) 岡山藩の藩主
◆註釈(文中の表記、意味などについて参考までに)
徒士(かち)江戸幕府の下級のさむらい。徒歩で行列に従い、あるいは先導した
厨(くりや)料理をする所。台所
朝餉(あさげ)朝食
痛心(つうしん)心配すること。心苦しく思うこと
挙措(きょそ)立ち居ふるまい
高雅(こうが)気高くて、みやびやかなこと
竹光(たけみつ)削った竹を刀身に見せかけて作った、形ばかりの刀
怒罵(どば)怒りののしること
凡手(ぼんしゅ)平凡な腕前(の人)
町儒者(まちじゅしゃ)民間で学業や医業を営む者
落魄(らくはく)おちぶれること
膝下(しっか)ひざもと、身のすぐ近く
漢籍(かんせき)漢文で書かれた書物
天成(てんせい)生まれつき
稟質(ひんしつ)生まれつきの性質
境涯(きょうがい)人がこの世に生きてゆく上での立場。境遇。身の上
仕官(しかん)浪人していた武士が主君に召しかかえられて仕えるようになること
陋巷(ろうこう)むさくるしく見苦しい町、俗世間
錦襴(きんらん)金箔を巻きつけた金糸や、金箔を織り込み、紋様を顕わした豪華な布地
香盒(こうごう)香を収納する蓋付きの小さな容器。茶道具の一種であり、また仏具の一種でもある
定紋(じょうもん)家々で決まっている紋。また、その人が決まって用いる紋
止場/留場(とめば)一般の狩猟を禁止する場所。禁猟区
不念(ぶねん)不注意。気がつかない(で残念な)こと
傍若無人(ぼうじゃくぶじん)他人を無視して、勝手で無遠慮な言動をする様子
〈お詫び〉凡下(ぼんげ)本来は「ばんげ」と読むところ「ぼんか」と読んでいます。「決して他人にはもらさぬよう」の部分「たにん」と読みましたが、「ひと」と読む方が正しいかも知れません。編集後に気づきました。お詫びして訂正いたします。
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一 0:00
二 6:08
三 12:06
四 19:10
五 28:30
六 33:38
七 41:55
八 48:07
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ありがとうございます。
Sound:DOVA-SYNDROME
田中芳典さま
Photo、イラスト:フリー素材サイト様から
作品中に使用している写真等は挿絵のようなイメージ画像ですので、ご承知おき下さいませ。
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