新作狂言『彦市ばなし』その一【第一回万蔵の会】
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 Published On Mar 28, 2022

2021年12月23日に公演をした『第一回万蔵の会』〈宝生能楽堂〉より、

新作狂言「彦市ばなし」(作・木下順二 演出・野村万蔵)
シテ(彦市)  野村万蔵
アド(天狗の子)野村拳之介
アド(殿様)  野村又三郎
笛 藤田貴寛
太鼓 小寺真佐人

をお楽しみください。
(約50分の演目を、その一~四の4つの場面で見やすく分けてあります)

『万蔵の会』は、2020年12月23日の万蔵55歳の誕生日に開催を予定していましたが、新型コロナウイルスのため、また万蔵が体調を崩した(2020年10月初期胃がん手術)こともあって一年延期しました。
万蔵が彦市を最後に演じたのは30歳の時。「今思い返せば自身の彦市には消化不良ばかり(公演パンフレットより)」という思いから、25年の経験と年齢を重ねた今、存分に楽しんで演じた彦市どん(万蔵どん)をご覧ください。
今後も『万蔵の会』は毎年12月23日に開催します。

新作狂言「彦市ばなし」あらすじ
釣り支度をした彦市が川へやって来ると、どこからか「えいっ、えいっ、やっ」という掛け声が聞こえてきますが姿は見えません。天狗の子が隠れ蓑を着けて剣術の稽古をしているのだろうと覚った彦市は、釣り竿を遠眼鏡と偽り天狗の子を誘い出し、まんまと隠れ蓑をだまし取ります。親天狗の仕返しを恐れる彦市へ、天狗の面を着けた殿様が現れ、びっくり仰天。隠れ蓑を取り返されましと、嘘のうわ塗を重ねる彦市。最後はどうなるでしょうか。
戦後に活躍した劇作家木下順二氏の民話劇で、狂言としては1955年に初演されて以後、新作狂言として西の茂山家と東の野村家で演じ継がれてきた作品です。セリフは熊本の方言ですが、不思議に狂言のセリフにぴったりとはまっています。

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