【ルート解説】群馬の名峰「子持山」5号橋駐車場より屏風岩~獅子岩~子持山~浅間山周回コース Course Guide of Mt.Komochi.
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 Published On Nov 22, 2023

2023年10月28日、群馬県の中央に位置する名山「子持山(1296m)」に登りました。子持山は群馬県渋川市街のすぐ北に裾野を広げる火山で、最高峰の子持山、その前衛峰である柳木ヶ峰、浅間山など複数のピークが集まっています。比較的標高の低い里山ですが、獅子が凛々しく背筋を伸ばした姿に見える獅子岩(別名:大黒岩)や、登山口付近にある屏風岩などの奇岩が、子持山の存在感を高めています。獅子岩は渋川市街からもその姿を認めることができます。
また、子持山は獅子岩を中心として放射状に走る岩脈が観察できることでも有名です。
今回は、登山口付近の駐車場に車を停め、子持神社の奥宮から岩尾根を辿って獅子岩、柳木ヶ峰、子持山、浅間山と、反時計回りに周回するコースで歩きます。


【チャプターリスト】
0:00 オープニング・駐車場へのアクセス
1:36 5号橋駐車場~登山口
3:08 登山口~屏風岩上部
5:59 岩尾根コース~展望岩
10:56 展望岩~獅子岩
17:36 獅子岩~子持山
22:23 下山・エンディング


【アクセス】
関越道「渋川伊香保IC」から一般道に下り、渋川市街を北上します。正面に見える子持山目指して走ること20分、子持神社の鳥居が出てきます。その鳥居をくぐり、舗装された林道を数分走ると山の中にひっそりと佇む子持神社が現れます。神社を過ぎ、沢沿いの山道を数分走ると道沿いにある3つの駐車場に到着します。


【駐車場情報】
登山口のある子持神社奥宮付近には、3つの無料駐車場があります。登山口に近い方から、7号橋駐車場(簡易トイレあり)、6号橋駐車場(施設無)、5号橋駐車場(施設無)があり、合計40台ほど停められます。獅子岩や子持山へピストンで登る場合は7号橋が便利ですが、子持山から浅間山を周回する場合はその下山口がある5号橋がおすすめです。5号橋から7号橋までは徒歩15分程度の舗装路歩きです。

また、子持神社から「ソゲ石ルート」で登る場合は、子持神社の駐車場や、100台ほど停められる広い「子持山若人のみち駐車場」もあります。駐車場はいずれも無料です。


【ルート概要】
①5号橋駐車場~獅子岩(CT:1時間15分)
道沿いの2段に分かれた5号橋駐車場。そこから舗装路を5分ほど歩くと「反射板ルート」への登山口がある6号橋駐車場があり、さらに10分ほど進むと簡易トイレのある7号橋駐車場があります。駐車場から舗装路を少し進むと、崖下にひっそりと祀られた子持神社奥宮が、そしてそのすぐ先、右手に獅子岩ルートの登山口があります。林道をそのまま直進すると沢沿いから大タルミへ登るルートですが、今回はこの登山口から山道に入ります。
ツルツル滑る木道を歩くこと数分、小さな橋を渡った正面に垂直の巨大な一枚岩「屏風岩」が立ちはだかります。屏風岩は高さ数10mある巨大な岩の板で、放射状岩脈の一つです。
屏風岩から沢沿いに10分ほど進むと、一般ルート(右)と屏風岩(左)の分岐が現れます。どちらから進んでも獅子岩直前で合流します。今回は分岐を左に進み、屏風岩の頂上に寄り道し、屏風岩から獅子岩まで続く岩の細尾根を登るルートを選びました。

急な岩場を登っていき稜線が近づいてきた辺りが、屏風岩と、獅子岩へ続く岩尾根の分岐です。そこを右に進みハシゴや鎖をひと登りすると屏風岩の上に立つことができます。岩の頂上からは渋川の市街地や周囲の山、これから目指す獅子岩の全貌を見渡すことができます。屏風岩は幅の狭い板状の岩。左右は切れ落ちた崖なので足元に注意が必要です。岩の端まで進むことも出来ますが、かき分けた木の枝の反動で突き落とされる危険があるので慎重に進みます。
景色を楽しんだら、分岐(やや不明瞭)に戻り、獅子岩目指して岩だらけの細尾根を進んで行きます。所々に展望の効く場所があり、右には赤城山、左には浅間山(せんげんやま・1088m)がよく見えます。
岩尾根を進むこと50分、獅子岩の足元を右に巻いて進むと右から一般ルートが合流します。
その分岐から急登を少し登ると稜線上の分岐「峠」に到着します。正面は6号橋から登る「反射板ルート」が、右には展望岩への道が、そして左には子持岩への道が分かれます。
展望岩は細い岩尾根を数分歩く必要がありますが、獅子岩を至近距離から見上げることができるので寄り道することをお勧めします。
峠から少し進むと獅子岩と巻き道の分岐に出ます。絶景の獅子岩へは急な岩場や鎖場、垂直なハシゴがあり、転落すれば命にかかわるような危険な箇所もあります。ただ、獅子岩のてっぺんからは関東平野や武尊山、赤城山、榛名山、浅間山(あさまやま・2568m・日本百名山)、そして、空気の澄んだ日には富士山まで見渡すことができます。

②獅子岩~子持山(CT:50分)
獅子岩から分岐へ戻り、急な岩場を下ると巻き道が合流します。樹林帯の斜面を登り続け、辿り着いたピークから一旦下ってまた登り返すと、三叉路になっている「柳木ヶ峰」山頂に到着します。分岐を直進すると浅間山(せんげんやま)方面に下る道。右に20分ほど進むと子持山山頂です。
子持山方面へ右折し、稜線上の道を進んで行きます。しばらくは比較的なだらかな道ですが、後半は急な岩場が連続します。岩場を登り切ったところが子持山の山頂部。平坦な道を数10m進むと子持山山頂(1296m)に到着します。山頂の東側は展望が開けており、利根川が流れる沼田市市街地と、その向こうに武尊山や皇海山、赤城山などが見えます。山頂から先にも道が続いていますが、こちらは天文台方面へ下る道です。

③子持山~浅間山(せんげんやま)~5号路駐車場(CT:2時間30分)
20分ほどかけて子持山山頂から柳木ヶ峰へ戻り、分岐を浅間山(せんげんやま)方面へ進みます。ここから「大タルミ」という分岐までは標高差200m近くを一気に下る急傾斜の道。ロープの張られた急な岩場は枯葉や砂利が積もっていて滑りやすく、滑落事故も発生している模様です。
斜面を下り切ったコルが「大タルミ」です。左に戻るように曲がる道は7号橋駐車場へ下るルートです。大タルミ分岐を直進し、いくつかのピークを越えながら稜線上の道を進んで行きます。左手の木々の間からは高くそびえる獅子岩が見えます。
大タルミの分岐から進むこと35分、今日最後のピーク「浅間山(せんげんやま・1088m)」に到着します。いくつかの祠が祀られた山頂は狭く、眺望もそれほどありません。
浅間山(せんげんやま)からさらに15分ほど稜線を下ると「炭釜」という分岐に到着します。このまま直進すると尾根伝いに子持神社に下る「ソゲ石ルート」です。5号橋駐車場に戻るにはこの分岐を左折します。
炭釜から5号橋駐車場までは展望の効かない樹林帯をひたすら下る道です。下る道の途中に火山が作り出した見事な洞窟があります。まるで戦時中の軍事施設の跡のように整った形です。
尾根を下り続けて行くとともに明るい広葉樹の森から暗い針葉樹の森に変わります。炭釜から下り続けること50分、5号橋駐車場の脇に到着します。

【感想】
子持山は、「ぐんま百名山」に選ばれているものの、全国的にはそれほど名の通った山とは言えません。標高もそれほど高くなく、渋川市の里山と言った風情の山です。両隣にそびえる赤城山と榛名山の陰に隠れた印象すらあります。
ですが、獅子岩や屏風岩などの圧倒的な迫力やそこからの絶景、子持神社や山中に点在する祠などから感じられる信仰の歴史など、短いコースの中に見所が詰まった素晴らしい山です。さらに、私が登った10月末には、見事に色づいた紅葉を楽しむこともできました。獅子岩より下の紅葉はこれからますます進み、11月中も楽しめそうです。
初心者から上級者まで楽しめるよう、様々なコースが整備されているのもこの山の魅力です。技量に合わせてルートを選び、楽しい登山をお楽しみください。
ただし、扇岩や獅子岩周辺の岩場や大タルミへの下りなどは滑落の危険も多く、岩尾根コースにはルートが不明瞭な箇所もあります。登られる場合は細心の注意が必要です。


【BGM】
Song1 : from hotaru sounds(http://www.hotarusounds.com)
Song2,4,5,9 : from MATSU(   / matsu_ma2sound  )
Song3 : Green Forest - Riot(YouTube Audio Library)
Song6 : Kevin Graham - Breaking Through(Vlog No Copyright Music)
Song8 : Omri Smadar - Shallow Water Remix (Vlog No Copyright Music)
Song10 : Roman Müller - Easy Life (Vlog No Copyright Music)


【YAMAP活動記録】
https://yamap.com/activities/27770868


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