近鉄奈良線、朝の特急といえば、沿線にお住まいのお偉い方々がご利用になる（という先入観を持ちがちな）列車......快速急行以下が「エコノミー」だとすれば「ビジネスクラス」相当。そして80000系「ひのとり」なら「ファーストクラス」気分も味わえます。

「ひのとり」で前面展望撮影となると、問答無用で「プレミアムシート」。さぞかし予約も取りにくかろうと思ったら、あっさり先頭車両最前列を予約できました。さすがの近鉄奈良線ユーザーも、たかだか30～40分に820円（特急料金520円＋ひのとりプレミアム300円）はお高いと見えて、撮影当日も生駒ー鶴橋間の乗車率は3分の1程度。レギュラーシートならもう少し混んでいたかもしれませんが、何にせよ8両編成では持て余し気味でした。

一番乗車が多かったのは学園前でしょうか。ガラスに映り込む8号車（大阪難波方向先頭車）の乗客をチラッと見てみると、「会社重役」風情の方は少なめで、むしろ若い人たちが「静けさとゆとりを求めて」プレミアムシートを選んでいるように見えました。乗り込むやいなやノートパソコンを広げて......メールチェックかなんかですかね、コーヒーや軽食をはさみつつお仕事に励む姿も見て取れました。

8時台に奈良から大阪へ向かうということは、当然「朝ラッシュのピーク」ということで、近鉄奈良から大阪難波まで39分かかりました。停車駅がふたつしか違わない快速急行（特急停車駅＋新大宮と近鉄日本橋にも停車）と2～3分しか違わず、特急料金はまるまる「着席快適通勤のためのプレミア」ということになります。コロナ禍でリモートワークが増え、皮肉にもさらに車中の快適度合いが高まっている（有り体に言えば「空いている」）現状を、近鉄さんはどうとらえているのでしょうか。

ちなみに近鉄奈良線、朝の特急は全部で6本。内訳は以下のとおり。

近鉄奈良発
① 6時25分「アーバンライナー」6両
② 6時51分（一般車）10両
③ 8時07分「ひのとり」8両
④ 8時43分「ひのとり」6両
⑤ 9時14分「伊勢志摩ライナー」6両
⑥ 10時13分「ビスタカー」4両

上記②がいわゆる「輸送力列車」。奈良への往路に生駒駅で見かけましたが、「2連＋2連＋2連＋4連」の組成だったような。窓側の席が程よく埋まっている感じでした。コロナ禍以前だったら満席だったりしたのでしょうか。


★ショートカット★
0:00 近鉄奈良駅入線＆80000系内外装
1:08 近鉄奈良［A28］→ 大和西大寺［A26/B26］
8:05 大和西大寺［A26/B26］→ 学園前［A20］
12:31 学園前［A20］→ 生駒［A17］
19:16 生駒［A17］→ 鶴橋［A04］
34:13 鶴橋［A04］→ 大阪上本町［A03］
37:07 大阪上本町［A03］→ 大阪難波［A01/HS41］

◇撮影日：2022年1月12日

◇撮影機材
・iPhone 13 Pro ＋ SONY PCM-A10（前面展望＋走行音）
・Panasonic LUMIX GH5Ⅱ［DC-GH5M2］
　＋LUMIX G X VARIO PZ 45-175mm / F4.0-5.6 ASPH. / POWER O.I.S. ＆ audio-technica AT9946CM（近鉄奈良駅入線動画）
　＋LUMIX G X VARIO PZ 14-42mm / F3.5-5.6 ASPH. / POWER O.I.S.（車窓ワイプ動画＆写真）


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