Published On Aug 30, 2020
住むや誰(たれ)、訪(と)ひてやみんとたそがれに
寄する車の音信(おとづれ)も、絶えてゆかしき中垣の
すきま求めて垣間見や
(合方)
かざす扇に焚(た)きしめし空薫物(そらだきもの)の
ほのぼのと、主(ぬし)は白露光を添へて
(手事)
いとど栄(は)えある夕顔の、花に結びし仮寝の夢も
覚めて身に凍(し)む夜半の風
菊岡検校作曲の夕顔は京風手事物の代表曲の
一つに入り、源氏物語「夕顔」の巻の光源氏の若い頃の
はかない恋を題材にしてます。
後歌で夕顔の死を歌っていることもあり、
追善曲として弾かれる場合もありますけども普通に
弾かれてます。
終始二上りで通し、高い声で歌う箇所が多くて
昔は苦手で投げ出しそうになりましたけども、どうにか
歌えるように収まりました。
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