【日本語字幕】グルベローヴァ:R.シュトラウス歌劇「ナクソス島のアリアドネ」より「姫は身も世もなく 悲しみに浸りすぎる~偉大なる王女様(ツェルビネッタのアリア)」Edita Gruberova
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 Published On Oct 26, 2021

エディタ・グルベローヴァがベームにその歌唱力を認められ,「リヒャルト・シュトラウスがもう少し長く生きられたら彼の望みどおりのツェルビネッタを聴けたのに」と言わしめた作品。彼女の十八番で、ウィーンの聴衆は彼女のこのアリアを聴くためだけに何度も国立歌劇場に通ったと言われるぐらいの完璧なツェルビネッタだった。彼女以上のツェルビネッタはもう二度と現れることはないだろう。

ウィーン国立歌劇場の右横にはローレライの彫像があるが,彼女の声はまさに20世紀に生まれたローレライのようであり、あるいは天使が地上に降りてきて神のお告げを伝えるとしたらきっとこんな声に違いないと思えるような、その美しい声そのもので多くの聴衆を魅了した。彼女と同じ時代を生き、彼女の声を生で聴けた人たちは祝福された人たちだと言えるのではないか。

2022年のウィーンフィル・ニューイヤーコンサートの3曲目「セイレーン」はたぶん昨年亡くなったグルベローヴァを悼んでの選曲だと思う。ローレライは河で、セイレーンは海でその美しい歌声により旅人を河や海に溺れさせた。ローレライもセイレーンも天使も異次元の存在という点では共通しているが、彼女の歌声はまさしく異次元の歌声だった。

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