Chain-of-Thoughtの限界と計画ベースアプローチの可能性:LLMの数学・論理推論能力の新たな評価(2024-09)【論文解説シリーズ】
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 Published On Sep 22, 2024

#o1 #chatgpt #chainofthought
【AI時代の羅針盤】論文解説シリーズ
To CoT or not to CoT? Chain-of-thought helps mainly on math and symbolic reasoning
Zayne Sprague, Fangcong Yin, Juan Diego Rodriguez, Dongwei Jiang, Manya Wadhwa, Prasann Singhal, Xinyu Zhao, Xi Ye, Kyle Mahowald, Greg Durrett
ttps://arxiv.org/abs/2409.12183

⭐️ストーリー説明
この動画のストーリーは、漁師であるおじいちゃんがニャン太にAIの「Chain-of-Thought(CoT)プロンプティング」について説明するところから始まります。数学や論理的推論で特に効果を発揮し、小学生レベルの問題で成績が向上する事例が紹介されます。その後、AIが問題を解くための新しい方法「計画とツール」のアプローチが示され、特定のタスクでCoTより効果的であることが分かります。最後に、これらの研究結果が今後のAI研究に与える影響について話されます。

⭐️ポイント解説
1. 主要な発見:
この研究の最も重要な発見は、【CoT】プロンプトが主に【数学的推論】と【論理的推論】のタスクで効果的であるということです。【MMLU】や【GSM8K】などのデータセットでの実験結果によると、【シンボリック推論】を必要とするタスクでCoTの性能向上が顕著でした。一方で、常識的推論や非数学的タスクではほとんど改善が見られませんでした。

2. 方法論:
研究では【メタ分析】と実験的評価を組み合わせています。100以上の論文を分析し、14の【LLM】で20のデータセットを評価しました。【ゼロショット】と【フューショット】の両方のプロンプト設定を使用しています。改善の余地としては、より多様なタスクや言語モデルの包含、長期的な性能評価などが考えられます。

3. 研究の限界:
主な限界は、評価されたタスクの範囲が限定的であることです。より広範な【非シンボリック推論】タスクや実世界の応用例を含めることで、CoTの効果をより包括的に理解できるでしょう。また、【データ汚染】の可能性も考慮すべきで、完全に新しいデータセットでの評価も有効かもしれません。

4. 関連研究:
この研究は、CoTプロンプティングに関する先行研究を広範に引用しています。特に、【数学的推論】や【論理的推論】におけるCoTの効果を示した研究との関連性が強いです。本研究は、これらの個別の発見を統合し、CoTの効果が特定のタスクタイプに限定されることを示した点で、既存の研究を補完し拡張しています。

5. 将来の影響:
この研究結果は、【LLM】の【推論能力】向上に向けた今後の研究方向に影響を与えるでしょう。【シンボリック推論】以外のタスクでのCoTの効果を高める新しい手法の開発や、【ツール拡張】を含む代替アプローチの探求が促進されると予想されます。また、【プロンプトベース】のCoTを超えた新しいパラダイムの必要性も示唆しています。


▶︎Qiita: https://qiita.com/compassinai
「大規模言語モデル編」「AICG(画像生成)編」公開!
研究動向を時系列で動画のリンクと共に説明する記事をQiitaで作成しました。
今後 再生リスト毎に順次作成させていただく予定です。

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