2022年度、山口県周南市で捕獲された野犬の数は513匹。この数字は市内の大きな課題である野犬問題を浮き彫りにしています。市内至る所で野犬の目撃情報が相次ぎ、特に周南市緑地公園は野犬の多い場所とされています。

実際に周南市緑地公園での野犬の実態を取材しました。市の職員が行うパトロールで野犬の姿が多く見受けられ、これが市民の安全に影響を与えています。遊んでいる子供たちの近くにも野犬が出没し、住民はその存在に不安を感じています。

なぜ周南市に野犬が多いのか、市の担当者に聞くと、遺棄や飼えなくなった犬が捨てられ、緑地が住み着きやすい場所で増えてしまった可能性が示唆されています。また、むやみなエサやりも問題で、市は10年以上前から野犬へのエサやりを禁止していますが、依然として行われています。

一部の野犬は人間に恐れをなさず、特異な行動を示すこともあり、これが人々に不安をもたらす一因となっています。野犬との接触による咬傷事件も報告されており、市は連絡協議会を設立し、野犬を捕獲し、保護する活動を進めています。この取り組みの成果として、野犬の捕獲数は徐々に減少しています。

殺処分を防ぐために個人や団体による保護活動も。まあくんハウスと呼ばれる保護施設では多くの野犬が里親と出会っています。ボランティアで活動するこのような施設の存在が野犬の生命を救う一翼を担っています。この施設では新たな保護犬のシェルターを建設する計画を進めており、保護犬についての啓発活動をしていきたいとしています。
（2023年10月11日(水) KRYニュースライブ放送）

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